おとといの金曜日、
新海誠監督の最新映画『すずめの戸締り』を観てきた。
映画館があるHEPUMEDAに向かって歩いている時、
次々に目に飛び込んでくる物や人の隙間から、
愛している、大好きだよ、が滲みだしてきて、
うれしくて、うれしくて、涙が止まらなくなってしまった。
(これはまだ映画を観る前である…)
泣きながら街を歩くおっさんひとり…不気味だと思う。
というわけで、映画は素晴らしかった。
圧倒的な映像美は感動もので、これだけでまた涙…。
春になったら自分も日本を旅してみたい、と思った。
公開中の映画なので内容を書くのは差し控えるけれど
扉を閉じて封じ込めるのではなく、扉を開けて中へ入り、
自分の内部と決着をつけてから、再び扉の外へ出る。
そして、その扉は、
〝今この瞬間〟に在ることで見つけることができる。
それから、見えない世界についても考えさせられた。
物理学者の村山斉氏は、宇宙の8割以上は、
原子ではなく目には見えない暗黒物質でできており、
そっちが原子を動かし、物質や現象を生み出している、
と述べていたが、見えない世界の方が先手なんだ、と、
この映画を見てまざまざと実感させられた。
私はこの会社で、こんな仕事をしています、
この車は自分のお気に入りで大好きな車です、
これは20年ローンで買った自慢の我が家です、
この人たちは、かけがえのない私の家族です、
そう思って見ている世界のモノはみんな結果でしかなく、
本当は、仕事や車や家族を存在せしめている、
圧倒的な見えない力が作用していて、その力が、
こんな仕事、お気に入りの、自慢の、かけがえのない、
を生み出している。
そして、その見えない世界へと通ずる入り口が、
今この瞬間であり、光の速度の領域である。
今この瞬間に在ることで、光速の中を通って、
いつでもいま、どこでもここ、だれでもわたし、
すなわち暗黒物質側に移行できるのだ。
いわば、今この瞬間を通じて、愛の場を智覚するのだ。
僕が街を歩きながら愛を感じて涙を流していたのは、
個々の物や人の中(素粒子)に愛を見たからではなく、
原子の隙間に広がる80%の世界に、
見えない側の愛を感じて悦んでいたのだ。
それから、映画を見ている最中に、
ちょっとした不思議な出来事が起こったのだが、
その話はまた明日、ということで…。
(眠い。今日は一日授業だったので疲れた)
では、おやすみなさい。