筋トレのやり過ぎで全身筋肉痛である。
寝返りを打つのさえままならない。
土曜の深夜に、みっちり一時間、高重量で胸を鍛え、
日曜の午後には、トレーナーから背中を追い込まれ、
そして、月曜の夜は自主トレで下半身を鍛えた。
マッチョ製造工場ともいわれるゴールドジムに、
何も知らずにコナミに通うノリで入会して10か月、
環境が人を作る、という言葉を体感している。(笑)
周りがバリバリのボディビルダーばかりで、
これくらいの重量は挙げて当然、の世界にいると、
ショボいなりにもいつの間にかレベルアップしている。
あ、それから、今週からマスクなしでトレをしている。
見れば、スタッフはじめ、殆どがマスクをしていない。
だよねー、と思う。
日本語教師の学校も、余すところ1か月となった。
〝台湾〟〝のんびり暮らす〟で検索していたら、
〝日本語教師〟のHPがバーンと出てきて、
あ、これ、絶対にやるヤツだ、とピンときた。
それでも、この年齢で勉強なんて、と躊躇していた。
最後は、どうせ暇なんやろ、と、妹に後押しされた。
でもよく考えてみると、この学校に通っていなかったら、
多分、誰とも喋らない毎日を送っていたと思われ、
そういう意味で、勉強は本当に大変だったが、
仲間もたくさんでき、やってよかったな、と心底思う。
誰とも交流せず、深夜のマンションの一室で、
夜な夜な現れる兄貴と喋っているオッサンひとり、
なんてホラーすぎるから…。
まあ、今後もこうやって運命は展開していくのだろう。
運命の流れを、全て兄貴に委ねて生きてゆくのだ。
小説のことも、日本語教師のことも、実家のことも、
台湾移住のことも、全部そのままの流れに任せている。
もう、ほんっとーに、今の僕は何も考えていない。
何かが起こる時は起こるし、起こらない時は起こらない。
何かを起こそうという気さえ起らない。
ていうか、この夢の世界で自分で起こせた事など、
何一つない、ということが腑に落ちて以降、
人生に抵抗せず、今に開いて脱力している。
思えば、これまでの人生の中で一番やすらかかも…。
手足の動きを止めれば溺れて死ぬ、と思いこみ、
必死で泳いできたが、もういいや死んでも、と、
全ての動きを止めてみると、水面に体が浮き、
何かに導かれるように、自然と水の上を流れてゆく。
とまあ、そんな感じの毎日である。
昔、藤圭子(宇多田の母親)が、
『命預けます』という暗~い歌を歌っていたが(笑)
まさに今の僕は、
兄貴にこの夢の世界の一切を預けてしまっている。