先日、叔母が老人ホームに入った記事を書いたが、
その叔母が住んでいた市営住宅の家を引き払うため
先週、母と妹で、荷物の片づけに行ってきた。
片づけると言っても、何かをするわけでもなく、
叔母の家に残っているものをまるごと全部、
不用品回収業者に持って行ってもらうだけだった。
👆 これだけ回収してもらって3万4千円
叔母がホームに入る時にだいぶ捨てたにも関わらず
電化製品や家具をはじめ、お琴、三味線、紙類など、
アッという間に、2トントラックがいっぱいになった。
回収業者は、
格安便利屋サイト〝くらしのマーケット〟で選んだ。
このサイトは、格安引っ越し、エアコン清掃、
害虫駆除、庭木の剪定、ゴミ屋敷清掃、着付け、など
ありとあらゆるサービスを格安で提供していて、
登録業者さんはみな、ひとり親方、個人事業主だ。
今回は、5つ星評価の業者さんにお願いし、
エアコンの取り外しと回収後の清掃も含め、
料金は3万4千円だった。
あまりに安いので、なんだか気の毒になり、
お昼代として、別に5千円包んで渡した。
👆 この部屋の家賃はなんと8200円!
しかも、駅まで徒歩7分
業者の人曰く、ゴミ屋敷の回収が最近増えていて、
依頼主の7割が看護師か、ホステスの女性だという。
朝にゴミを捨てることができず、放置するうちに、
精神を病み、やがて部屋のゴミが限界にきて、
引っ越しを余儀なくされ、
回収を依頼してくるケースが多いらしい。
片づけていた時、押し入れから段ボールが出てきた。
中には、古いアルバムが20冊くらい詰まっていた。
叔母の若い頃の写真で、戦前の写真もある。
全てのアルバムを残すことは不可能なので、
外の公園で母と二人、中を見ながら仕分けをした。
少々気は引けたが、叔母の中学の卒業アルバムと、
戦前に撮ったアルバムのみを残して、処分をした。
(処分に当たり、一応叔母の許可はもらった)
そのとき、おじいちゃんの写真が出てきた。
なかなかのイケメンである。
おじいちゃんは腕のいいかつら職人だったらしく、
当時〝はげかくし〟と呼ばれたウィッグのほか、
時代劇に使われるかつらを作っていて、
その関係で、映画にも出ていたのだという。
そんな話をしていたとき、先日おじいちゃんの遺髪が、
お墓から出てきたことを思い出し、片づけ終了後、
その遺髪を確認しに、みんなで納骨堂へ向かった。
おじいちゃんの遺髪は、寺で保管されていた。
髪の毛の束が丸まってごっそり残っていた。
それを布にくるんで、納骨堂へ納め、そのあと、
お坊さんがお経をあげて供養してくださった。
これでようやく、家の始末も終わり、
静かに〝何もしない夏休み〟が迎えられそうである。