今日は近所にあるゴールドジムで自主トレをした。
スクワットやダンベルプレスをこなしたところで、
エアキックのセッションが始まるというアナウンスが入り、
初めてだったが、参加してみることにした。
エアキックとは、四方にバネを付けた板の上で、
キックやパンチなどをするエクササイズで、香港でも、
ボディコンバットをやっているのでできるだろうと思った。
参加者は10人で、全員おばちゃんだ。
みんな顔見知りらしく、もう、しゃべる、しゃべる。
インストラクターが、もう始めますよ、と言っているのに、
糖分を取らなくては、とモナカを分け合ったりしている。
ちゃんとやれよ、と思いながらエクササイズが始まった。
最初チョロい、と思っていたが、これが案外キツい。
上下する板の上でバランスをとるのは至難の業で、
その上、高速でキックとパンチを繰り返すため、
踏ん張っているだけで、両足の筋肉が攣りそうになる。
で、僕がボードの上で、ヨロヨロ飛び跳ねている中、
ふと、鏡に映る周囲のおばちゃんたちを見てみると、
アクションスターも真っ青、というほどのド迫力で、
高速パンチや回し蹴りを繰り出しているではないか。
パンチは素早く、キックも顔の高さまで上がっている。
ときどき、どりゃー、とか、はっ、という声まで発する。
さ、さっきまでモナカ食べてたのに…。
お、お、お見それしました。
多分、明日は全身筋肉痛だ、と思いつつジムを出た。
それから阪急百貨店の4階にあるカフェで、
ノートと買ったばかりの英雄万年筆を取りだし、
コーヒーを飲みながら、新作のプロットを練って過ごした。
最近、赦しをテーマにした小説を書きたくなっていて、
といっても、真面目で清廉な、美しいお話などではなく、
エロエロで、ゲスな、世にもおぞましい物語である。
だって、
そういうストーリーしか出てこないのだから仕方がない。
でも、新しい主人公や登場人物に出会えるのは幸せ!
なぜなら、彼らは全て無いはずの自分の分身だから、
ちゃんと登場させて、見送ってやるのだ。
僕は、お酒が好きなので、
造るならばやはり、新鮮さだけが売りで、
放っておくと腐ってしまう葡萄ジュースより
年月が経つほど熟成され、
価値が増す葡萄酒を造りたい、と思ってしまう。
それに何より、葡萄酒の方が〝酔える〟!
決して葡萄ジュースが悪いと言っているのではなく、
短期間で消えて行くスピ本を量産するより、やはり、
一冊でいいから、真理を炙り出す物語を残したい、
という思いが、ふっとシュワシュワ湧いてくるのだ。
だから、
初期プロットが確定し、登場人物のキャラが立って、
実際に書き始める段になると、もうこれ以上、
サラリーマンの仕事は続けられないと思うので、
会社は辞めることになるだろう。
まあ、日本で書くか、香港で書くか、または別の国、
例えば、台湾やハノイにお籠りして書くかは未定だが、
いずれにせよ、とりあえず今の僕がすべきことは、
お金を貯めて、貯めて、貯めまくることだ!