今週の月曜、古くからの知り合いであるS氏を訪ね、
滋賀県の近江八幡(おうみはちまん)まで行ってきた。
S氏は京都大学農学部を卒業後、大学院に進み、
植物(主に雑草類)の研究一筋に歩んできて、
某国立大の教授を経て現在は植物園の館長である。
今回僕が日本へ帰国したことを知り、
日本の自然を満喫させようと連れ出してくれたのだ。
大阪から新快速に乗り一時間かけて近江八幡に着く。
この日は、雲一つない晴天で、寒くもなく、暑くもなく、
本当に気持ちのいい、爽やかな秋晴れの一日だった。
駅前で自転車をレンタルし、あちこちを散策する。
まず、近江八幡宮から流し船に乗り、堀を一周した。
昔の近江商人が建てた立派な家屋を眺めながら、
秋の紅葉を楽しんだ。
それから、古民家の食堂で近江牛の昼食をとり、
その後、ラ・コリーナという草木でできたスポットで、
散策とお茶をした後、サイクリングコースを走り、
晩秋の自然を満喫しながら駅まで戻って来た。
👆 草の館 ラ・コリーナ
そして、S氏は何と言っても植物の専門家なので、
花の名前から雑草に至るまで、何を聞いても、
それは何々という草です、ときちんと答えてくれる。
何でもそうだが、この道一筋の人と話していると、
すごく勉強になるし、楽しかった。
👆 古民家の食事処で近江牛?
カラスの鳴き声や、ねこじゃらしが風に揺れるさまや、
ススキの群れが夕陽を受けて金色に輝く姿や、
土や木や水の匂いや、おいしい食事の味など、
この秋の一日は、一瞬立ち上がっては、
眩しいばかりの閃光を放って終わっていく花火の如く
僕の中で、それそのものとして息づいていた。
こうやって見えているもの、聞こえているもの、
全てに愛を感じていた、素敵な一日であった。
そんな時間を提供してくれた兄弟S氏に、
心から感謝いたします。ありがとうございました。