👆 この日は天気も良く、まさに墓じまい日和
先週、母方の実家の墓じまいをした。
母方で生きているのは、母の妹(僕の叔母)だけとなり
その叔母も85歳で、先月施設へ入ったので、
叔母がまだ生きているうちにと墓じまいに踏み切った。
👆 戦没者専用の祖父の墓
この墓から後でどえらいものが出てくる
墓は2つあり、戦死した祖父の戦没者専用の墓と、
祖母と叔父が入っている墓で、
ふたつは同じ敷地内に隣接している。
墓じまいの手順としては、
1)永代供養付き納骨堂を探して料金交渉し契約
2)墓じまいの当日、お坊さんが来て墓の前で供養
3)供養の後に石材屋さんが来てお墓を撤去
4)お墓の中の遺骨を取り出し、ボックスに収納
5)遺骨を納骨堂へもっていき、骨壺に移して納める
6)納骨堂で再度お坊さんがお経をあげて供養
実家近くにある、お寺の納骨堂と契約した。
お経をあげたり、お骨を移したりは住職がやってくれ、
撤去してくれる石材屋さんも、寺側が手配してくれた。
住職はとても感じがよく、お経も丁寧で、
遺骨の取り扱いも、故人に対する敬意に満ちていた。
👆撤去した墓石は特殊な機械で粉砕するという
この粉砕に相当なお金がががるらしい
お坊さんの読経が終わり、墓石が撤去された。
関西では、死人を土に返す、という観点から、
遺骨は墓の下のスペースにばらまかれる。
なので、何人もの遺骨がごっちゃになっている。
うちの場合、祖母と叔父の遺骨が入っているが、
職人さんが、墓の後方にある古い骨と、
前方にある新しい骨を慎重に見分けながら、
時間をかけ、2つの袋に分けて取り出してくださった。
また、土の中の細かい骨も丁寧に拾ってくださった。
戦死した祖父の墓には、骨も何も入っていないため、
撤去は職人さんたちに任せて、僕たちは先に、
遺骨を持って納骨堂がある寺の方へ向かった。
👆 骨を拾っている職人さん
納骨堂では、住職が骨の一部を骨壺に分け、
風呂屋のロッカーくらいの、
四角い仏壇のようなスペースの奥に骨壺を納めた。
その後、母が、花やお菓子や写真などを飾り、
再度、読経と焼香を済ませ、墓じまいは終わった。
ここの納骨堂はいつでもお参りに来ることができ、
お線香は備え付けのものを使用し、花やお供えも、
定期的にスタッフが処分してくれるという。
費用的には、お墓二つ分の撤去に30万円、
永代供養付き納骨堂(4人まで入れる)が90万円、
お経をあげてくださったお坊さんへ3万円、
あとは骨壺代が1万円で、基本的に、
これ以外のお金は半永久的にかからない。
墓石が撤去され、中の遺骨を目の当たりにしたとき、
この世界は本当に夢だな、と実感させられた。
どんなに偉い人でも、金持ちでも、貧乏人でも、
最後はみーんな同じ、骨になって〝これやん〟!
だからこそ、今この瞬間をしっかり見届けながら赦し、
墓じまい、ならぬ、夢じまい、をするのだ、
と決意を新たにしたのだった。