いま、お風呂屋さんにハマっている。
スーパー銭湯とか、そんな立派な風呂屋ではなく、
昔ながらの、男湯と女湯の間に半円の番台があり、
100円の按摩器が置いてある昭和の銭湯である。
というのも、ちょっと恥ずかしいのだが、夏の初めから、
股間にアセモのような発疹ができ、ずっと痒かった。
(まあ、夏になると男はいろいろあるのだ!)(恥)
🎵なつーは股間が痒くなるう~、痒くなあったら…🎵
でおなじみのあの薬を塗ると一瞬だけ良くなる。
家では下着を穿かずに短パンだけで過ごしていたら、
よくなったので、下着のせいだろう、と、
ナイロン製の下着をやめ、綿100の下着に変えても、
汗をかくとまた痒くなる。
医者に行こうかと思ったが、部位が部位だけに、
恥ずかしくて踏ん切りがつかず、股間を搔き掻き、
なんとか暑い夏を耐えていた。
👇 デリケアエムズのCM
そんなとき、家の近くに銭湯があるのを見つけ、
ぶらっと行ってみたのだ。
520円を払い中に入れば、そこはもう昭和そのもの。
木製の下駄箱の札、黄色いケロリンの洗面器、
赤と青の蛇口ハンドル、フルーツ牛乳、
男湯と女湯の中間の壁に取り付けられたテレビ、
など、途中でリフォーム入れましたあ、とか一切ない、
タイルが黒ずんだままのさびれた銭湯なのだ。
👇香港で放送されているデリケアエムズのCM
電気風呂に入る勇気はなかったが、
ラドンの湯に浸かりながら、ぼーっとしていた。
見れば、
「浴槽にタオルをつけないで下さい」という注意書に、
誰かが〝ない〟と〝で〟の〝、、〟をこすって消し、
〝浴槽にタオルをつけて下さい〟になっている。
ここも、番台のおばちゃん(85歳くらい)が亡くなれば
たぶん潰れちゃうんだろうなあ、と思いながら、
毎回、この瞬間の様子を深く味わっている。
すると、あくる日、目が覚めて驚いた!
股間の発疹(インキン?)が治っているではないか!
それから、週一のペースで通っているが、
いまだに股間は痒くなっていない。
(それは秋になったからだろ、というツッコミは却下!)
なあんか、股間の痒みも、お風呂屋さんも、
一瞬、現われては消えてゆく様子でしかない。
真実は、
まさにそれを味わっているその瞬間にしかない。
そう考えると、この世界って儚いなあと思ったりする。
というわけで、秋の夕暮れ時、近所の古びた銭湯で、
ひとりノスタルジーに浸るボクなのであった。