昨日の夜、香港の自宅に帰ってきた。
帰りはいつも、早朝3時に起き、
朝6時の飛行機で香港へ戻ってくるのだが、
今回は、予算を確定させなければならないので、
その任務が完了するまで絶対に帰れなかったのだ。
プロジェクターに映し出された予算表を見ながら、
工場長と、ひとつひとつの勘定科目に
数字を入れて行く。
うちの会社は7月が決算月なので、
各海外拠点の来期予算も、
今月中に確定させなければならないのだ。
予算が確定すれば、
それ以外の支出は認められないから工場長も真剣だ。
かといって何でもかんでも多めに計上すればいいか、
と言えば、そうではなく、
本社からの達成利益目標は決まっているので、
利益を下回る予算は組めない。
工場の経費を圧迫している一番の原因は、
何と言っても人件費だろう。
駐在員も含め、職員の給料と福利厚生は、
売上が減ったからと言って減らせないのだ。
結局、工場長と夜9時までやったが終わらず、
今日も朝から、続きをやり、
昼過ぎにやっと最終予算を確定させることができた。
ああ、これで、楽しい週末が迎えられる。
と、おもいきや、
現地の会計担当の女の子に、この予算表を使って
実績を入力していく方法を
レクチャーしなければならないのだった。
財務諸表が全て日本語なので、なかなか大変。
おまけに複雑な公式がたくさん入っていて、
つたない僕の英語では、説明が一苦労だった。
ああ、疲れたあー。
しかし、今回、
こういう、理詰めの数字を追いかける業務の時でも、
兄貴に委ねながら過ごせるかどうか、挑戦してみた。
途中で、気づいた。
計算しているときでも、説明をしているときでも、
最初に〝兄貴に委ねます。自分でやりません。〟
と宣言し、神がやってくるに任せた後は、
ただただ信頼し、いまやることに集中してればいい。
「兄貴を常に意識していなければ…。」
と思うこと自体が、エゴに利用されていることになる、
とわかった今回の出張だった。
そんなこんなで、
いつものセブパシに乗って戻ってきたのだが、
やっぱりこの航空会社、自由すぎる。
CAのお姉さんは、お客さんを無視して化粧してるし、
サンドウィッチを食べてるCAの人もいる。。
コックピットもずっと扉が開いたままで、
ゴミの入った袋が地面に置かれっぱなしだし、
トイレに出てきたパイロットは、
クロックスのサンダル穿いてた…。
お客もお客で、
スタバのコーヒーを持ち込んだりしている。
おいおい、大丈夫なのか!?
しかし、なんだかんだ言いながらも、
やっぱり、仕事って楽しいな。
まあ、いろいろややこしいことはあるけれど、
仕事があって本当によかった、とつくづく思う。
いろんな人と、いろんな場所で、
いろんな仕事をしながら、それを赦してゆく。
もし、僕が仕事をしていなかったら、
きっと、大阪の実家で、両親に迷惑をかけながら、
独りよがりな小説なんかを書いて、
〝おっさんニート〟をしていたところだ。
あっ、小説、最近書いてない。
よし。今週末は、お籠り、といこう。