👆 「庭、燃ゆる!」
庭が焦げてる!
「あんた、そこに〝檻〟はあるんか?
信じられる〝檻〟は…あ、る、ん、か?」
と、大地真央でなくても思わず叫びたくなる今日この頃。
僕がこのCMにドハマリしてしまった理由は、
大地真央扮する女将の登場の仕方が、
兄貴が現われる時の感じにそっくりだったからだ。
兄貴もよく、バスの運転手やカフェの定員になって、
突然、僕の前に現われ、変なパフォーマンスをする。
当時、兄貴は僕に、さっさと会社員生活を手放し、
一刻も早く日本へ帰国しろ、とうるさく言っていた。
それに対し僕は、転職をして、もう少し香港に留まろう、
コロナ禍で空港が封鎖され、フライトがないんだもん、
今書いている小説を完成させてから帰国したい、と、
様々な理由付けをして日本帰国を先延ばしにしていた。
👆今野の行く先々に女将さんが姿を変えて現われ…
本当に兄貴の現われ方もこんな感じでなのである
そして、日本に完全帰国した今、
どうして兄貴があんなにもしつこく日本へ帰国しろ、
と言っていたのかが、なんとなくわかってきた。
香港という場所自体が僕にとっての〝檻〟だったのだ。
そこに留まり続ける限り、どこへも行けない。
また、檻からは、自分の意志で出なければならず、
兄貴がその檻の中に入って何かをすることはない。
なぜなら、檻は自分で創った幻想なので、兄貴には、
もとからないものとして、捉らえられているからだ。
こうして、会社と香港、二つの檻から出た時初めて、
こんな檻など初めからなかった、と気づくことができた。
檻から出てみないと、それが無かったことを知れない、
なんて、なんとも皮肉な話だが、だからこそ、
「檻なんて幻想で、そんなものはなから無かったんだ」
と、概念だけで理解して(言い聞かせて)もダメなのだ。
檻から出るとき、必ず何らかの行動がともなう。
〝奇跡講座は心の中だけを扱うので、
頭の中で思っているだけで、自然と檻は無くなる〟
ではないのだ。
なぜなら、頭の中で赦して檻がなくなったら、
必ずそれが行動に反映されてくるからだ。
僕は行動したことで、
檻などなかったことが心底腑に落ちたので、
逆に今後、もし僕が再び香港へ戻ったとしても、
また、会社員に戻ったとしても、
それはすでに〝檻〟ではなくなっている。
最後に、
あなたが作った檻は、なんですか?