香港さんといっしょ!ー純粋非二元で目醒めを生きるー

欲望都市香港で覚醒した意識で生きることを実践中。今回を最後の生にするための日常を綴っています。

ウパ二シャットから

今日は佛山。

しかし、佛山駅の隣にあるマックで、

午後2時に政府の人と待ち合わせ、

そこで2時間打ち合わせをして、

そのまま4時半の直通列車で香港へとんぼ返り。

列車の中では、ゆっくりとジンジャー・タウンの

推敲ができると思っていたのに、案の定、爆睡した。


                ★

※『ジンジャー・タウン〜星の章〜』より抜粋。

〝食べる鳥と見つめる鳥〟

よく晴れた土曜の昼下がり、

爽やかな初秋の日差しに誘われるように、

僕は近くの川原へ散歩に出た。

川原の土手に作られたベンチに腰掛け、草の匂いを嗅ぐ。

風はなく、日差しはぽかぽかと暖かかった。

川面をたくさんの赤とんぼが飛んでいる。

ふと辺りを見渡すと、前方に赤い小さな実を

たくさんつけた背の低い植物が茂るその下で、

一羽の青い鳥が、地面に落ちた赤い木の実を

懸命についばんでいる。

その鳥の色は空のように鮮やかなブルーで、

僕はこんなにも鮮やかな青い色をした鳥を

いままで見たことがなかった。

そして、その青い鳥から少し離れた場所に

別の小鳥が佇んでいるのを発見した。

インコのように小柄な鳥で、色は真っ赤だ。

この二羽の鳥は色こそ全く違っていたが、

同じ種類の鳥だということはわかった。

僕はその二匹の小鳥が逃げ出さないように息を凝らし、

注意深く観察した。

青い鳥はわき目もふらず必死で木の実をついばんでいる。

まるで、木の実のことしか考えていないかのように

一心不乱の様子で、一粒も残すまいと

地面から地面へと飛び回っている。

だが、赤い鳥のほうは、

どうしたことか木の実には目もくれず、

少し離れたところから、食事にいそしむ青い鳥を

ただじっと凝視していた。その眼差しはどこかうつろで、

なにかの思考にふけっているようにも見える。

だが、青い鳥は食べることに集中していて

赤い鳥の存在に全く気付いていない。

そして、僕が少し目を離していた隙に、

赤い鳥は姿を消していた。

ただ、赤い鳥が元いた場所には

小さな赤い木の実がたくさん落ちていた。

と、青い鳥が突然頭を上げ、

赤い鳥がいた場所へと飛び移った。

そして、青い鳥は再びそこに落ちていた赤い木の実を

嬉々としてついばみ始めた。

やがて木の実を全て平らげた青い鳥は、

天空へと飛び立っていった。

そのとき、飛び立つ青い鳥の羽が一瞬、

赤く光って見えた。

その時僕は、青い鳥が赤い鳥になり、

赤い鳥が青い鳥になるのだな、と思った。