香港さんといっしょ!ー純粋非二元で目醒めを生きるー

欲望都市香港で覚醒した意識で生きることを実践中。今回を最後の生にするための日常を綴っています。

上海兄弟


↑今回の宿は、上海のチョーおしゃれエリア、
 衡山路の〝ギャラリー・スイーツ〟


またまた、お騒がせ上海出張なのだ。

今回は3泊4日とちょっと長めである。

しかし、もう、ここのところ、完全に、

〝心の中だけで生きている〟という感じのボクなので

外側で起きる全てのものが、自分の心の中そのもの、

として認知されている状態になってしまっている。

(かといって動揺が起こらない、というのではない。)


仕事中も、ただじっと見つめ、何もしない。

神の子の意思がなされるに任せっぱなしでいる。

そんなことしたら、えらいこっちゃ、と思っていたが、

ちょっと根性を出せば、仕事中でも案外やれる。

ただ、外に向けて、ばあーっとぶっちゃけたい想いを、

心の中へ一旦引き取るため、き、き、き、きぃーっ!

と、虫が湧きそうな感じ、にはなる。

正午のフライトで香港を出発し、2時頃上海に到着。

着くと同時に、WE CHAT で予約しておいた車で、

弁護士事務所と会計事務所を二軒はしごして、

預けておいた印鑑類や証書類を回収して回った。

次の日は、朝から、銀行で、

2億8千万円の配当金の振り替え手続きがあるため、

どうしても今日中に印鑑をもらっておく必要があった。

あくる朝、今回、手続きを手伝ってくれる

会計事務所の女の子エマ(社会人一年生の23歳)と

銀行の門の前で待ち合わせた。

それから、昼飯を挟んで午後4時までずっと、

銀行のカウンターで手続きをして過ごした。


上海事務所のスタッフを全員リストラして以降、

細々とした手続きを自分でしなければならなくなった。

しかし、エマのお蔭で二憶八千万円も無事送金でき、

前回、三回パスワードを入れ間違えたために、

使えなくなっていたネットバンキングも復活できた。

なので、以降は香港で支払い業務ができるため、

上海出張も減るものと思われ…。


↑エマさんの後ろ姿。
 前側はAKBのまゆゆみたいでチョーかわいい。
 マスコットがこちらに手を挙げハローと言っている

そして、上海でのWE CHATデビューも果たした。

というのも、朝、タクシーに乗って銀行へ向かう途中、

財布を部屋に置き忘れてきたことに気づいた。

一瞬、びゅんと来て、運転手に引き返すよう言ったら

スマホで払えばいいじゃん、と言われた。

前回、ちょうど中国のケータイ番号を手に入れ、

地元の銀行で銀行口座を開いてもらい、

WE CHATで支払ができるようになっていたので、

早速、それで支払った。

それから一日、昼ごはんも、コンビニの買い物も、

エマに立て替えてもらった手続き料も、タクシー代も、

ぜーんぶWE CHATで支払うことができ、

外国で初めて、財布を持たない一日を過ごした。


↑特別富財カウンターで2億8千万円を送金する。
 なんだか、とーっても、富財な気分…。


そんな感じで一日を終え、ホテルへと戻った。

食事に行こう、と部屋に置き忘れた財布を探す。

ないっ!どこにもない!あらゆる場所を探すがない!

確か机の上に置いてあったはずだ。

もう一度、鞄の中やスーツケースの中を探す。

やっぱり見つからない!

ひょっとして、部屋を掃除した人が…?まさかあ…!

結局、部屋中どこを探しても見つけられなかった。


外国で財布を丸ごと失くしてしまった、という衝撃が、

やがて、底知れぬ恐怖に変わる。

バックンバックンくる。

現金よりも、クレジットカードやキャッシュカード、

なにより、香港のIDカードを失くすと超メンドクサイ。

保険のカードに事務所や家のオートロックカードなど、

これから待ち受ける、気の遠くなるような

手続きのことを考えただけで、心が折れそうになる。

なにより、この自己嫌悪からくる喪失感が半端ない。


そうは言っても、失くしたものは、もう無いのだ。

世界が加害者で自分が被害者だ、という想念を、

しばし、心の中での神との関係性に戻して内観する。

びゅんびゅん、ガンガン、胸が疼く。吐きそうになる。

すさまじいエゴの向かい風にさらされながらも、

投影している出来事を自分の中へと戻してゆく感じ。


掃除の人が取ったに違いないという想いを神に渡し、

その想いに無罪を宣言することで否定する。

神を見失った瞬間のミニミニバージョンを直視する。

あとは神の子の意思に委ね、何もしないでいる。


しばらく経った。

ホテルで紛失したことは明白なので、

重い腰を上げ、フロントにその趣旨伝えに行った。

今回のホテルは、こじんまりとしたミニホテルなので、

フロントはなく、机に男の子が一人座っているだけだ。

彼は、朝、僕がタクシーを呼ぶときに、

WE CHATの使い方を教えてくれたスタッフだった。


財布が見当たらない、と彼に告げると、

「ああ、これですよね。」と言って引き出しから、

茶色い長財布を取り出し、僕に見せた。

あ、あ、あ、あ、あったーっ!

聞けば、ロビーのソファーに放置されてあったという。

今朝タクシーを呼ぶ時に僕が座っていたソファーだ。


バックンバックンが安堵に変わる。

思わず、僕は彼にハグをしていた。

その後、まるで腰が抜けたかのように、

へなへなと地べたに座り込んでしまった。


↑静かな上海の夜。


結局、今回の〝財布紛失バックンバックン事件〟は、

〝神(父)紛失で死ぬほどちょちょ舞う事件〟

のミニミニバージョンを見せられたのだった。

また、今回、

ものすごい動揺を感じ、向かい風にさらされつつも、

自分の中へと戻そうとする冷静な意志を持てたのは、

一緒に戻るのだ、という兄弟の導きがあってこそだ。

兄弟との共同作業の中で、またひとつ、

これからも続いていたであろう投影が消えたのだ。


それにしても、人って、

いきなり大きな動揺を突きつけられると、

そんなことはあるはずない、と、

咄嗟に否定するんだね。

財布(神)がなくなるわけがない。

きっとこれは何かの間違いだ、と…。


とまあ、こんな感じで、

今回、多くの上海兄弟に優しく助けられ、

仕事、というか、赦しを完了できて感じたのは、

皆同じである、ということだ。

兄弟に助けられて自分が夢から脱出するのでもなく、

兄弟に先んじて戻ってゆくのでもない。

みな、横並びで一緒に進んでいるのだ。


今回の旅でつくづく思い知らされた。

兄弟は自分がエゴの何を信じているかを見せてくれる

大切な存在だ、と…。

兄弟がいるからこそ、

自分が心の中に隠し持っているものに気づけ、

それを心の中の問題として直視してゆくことができる。

聖霊兄貴が愛の存在なら、兄弟も愛の存在である。

そして、自分が兄弟にどんな動揺を与えようと、

また、兄弟からどんな葛藤を与えられようと、

やっぱり、それもまた、愛の存在の証なのだった。