木曜に行って、日曜に帰ってきた。
今回は内部監査のために、本社で丸一日、
公認会計士の先生から〝尋問〟を受けた。
2012年にまでさかのぼって、この数字はなに、
あの数字はどう、と細かく質問され、そのたびに、
必死で過去のデータを引っ張り出して答えてゆく。
いい加減な答え方をすると、後で矛盾点が出てきて、
そこを鋭く突かれる。もうまさに〝尋問〟であった。
しかし、会計士の先生はとても穏やかな優しい人で、
終始にこやかに対応して下さったので助かった。
そんな感じで仕事をしていると、電話が入ってきた。
佛山工場があった工業園の日本人顧問からだった。
聞けば、
うちがまだ工場の住所登録を抹消していないため
新しく佛山工場の建屋を借りた日系企業が、
営業許可証の申請ができないという。
なので、用意した住所抹消の書類に、
いますぐ社判を押してくれ、という内容だった。
だが、もう工場から出て行ってしまったとはいえ、
こちらも住所を抹消されてしまえば、
今後の清算手続きができなくなってしまう。
なので、一度弁護士と相談します、と答えたら、
もし、すぐに抹消手続きをしないのなら、
うちはその分の家賃を請求しますよ、と言って来た。
すでに賃貸契約は打ち切られているので、
それはあまりにも乱暴だな、と思った。
弁護士に相談する。
やはり、住所が抹消されれば、
どこか別の場所を探して登記し直さねばならず、
それはあまりに合理的ではない。
それに、うちはもう清算に入っている会社だから、
新しいテナントが住所申請をしても問題ないし、
家賃請求をするなどと理不尽な事を言うくらいだから
多分何か他の意図があるのだろう、という見解だった。
一応、弁護士が対応し、書類にハンコは押せない、
家賃を請求されても払う意志はない趣旨を伝え、
様子を見ることとなった。
それから後も、この件でモヤモヤしていた。
電話をしてきたその日本人顧問を咎めたい思いが、
沸々と湧いてくる。
しかし、もう騙されることはない。
起こったことへの自分の判断は間違っている。
これは全て自分の心の中で起きていることで、
相手にあると思っている罪は、自分の中にある
と思っている罪悪感の投影でしかない。
その顧問自身とは何の関係もないのだった。
冷静に見て、聖霊兄貴にじっくり大放出してゆく。
エゴを選んだ心だけが、
兄弟の言葉を攻撃と捉えるのだなとしみじみ感じた。
そしてこのとき、聖霊を選び直したい、と心底思った。
なので、たとえ相手がどんな暴言を吐いたとしても、
いまは、もう笑い飛ばすようになっている。
だって、それは、ただの、ジョークなのだから…。
全ては選び変えるために顕われているのだ、と…。