
👆和紙アーティストのつくし姉さんと
高尾山から直接、つくし姉さんのところへ向かった。
つくし姉さんが個展を開いている駒木野庭園は、
ホテルから歩いて10分くらいのところにあった。
自然に囲まれた住宅街の中にあり、
そこだけが異空間な雰囲気を醸し出していた。



👆ここに住んでいたお妾さんに会ってみたい
建物の中に入る前に、庭を散策した。
木のベンチがあったので座り、そこから庭園を眺めた。
庭園は手入れが行き届き、秋の気配も相まって、
どこか物悲しいノスタルジーを漂わせていた。



👆開館時間内は敷地内の出入りは自由
おばちゃんがフラッとやってきて、
ベンチで本を読んで帰る
ここは、ある病院の院長が、1927年に建造し、
お妾さんを住まわせていたらしいが、
後に八王子市に寄付され、今は市が管理している。
中にはカフェもあり、お茶をしながら庭を鑑賞し、
静かな時間を過ごすことができる。



👆信じられない値段の盆栽の数々
閉館時に職員の人が、盗難防止のため、
盆栽に鎖を巻いていた。
「香港さ~ん!」と呼ぶ声に振り向けば、
つくし姉さんが建物の軒に立っていた。
玄関に回り、建物の中に入ると、
姉さんが「よく来たねえ」と笑顔で迎えてくれた。
初対面なのに、なぜかすごく懐かしい感じがする。

彼女に案内され、飾られた絵を見てゆく。
和紙を紡ぐように高尾の自然を表現した絵は、
油絵などとは違う、穏やかな優しさに溢れていた。
ぼやけていながら凛としている。
様々な色の和紙が重なり合いながらも調和している。
森の木々のありのままの美しさを表現するのと同時に
これは、日本人のありようを表現している、と思った。

👆屋敷にマッチしている作品の数々
静謐とも言えるような静けさの中、
畳の上にあぐらをかき、つくし姉さんと話をする。
ふと、何で自分は今、こんなところにいるのだろう、
と、自分の中から不思議な感覚がこみ上げてきた。
今世ではないどこかで、僕らはこうして会っていた!
確信のような思いと共に、今この瞬間を過ごす。

僕たちは、互いの赦しのことを話した。
彼女の赦しは〝全受容〟がメインである。
相手から放たれる言葉や行為の中に、
自分の中の様々な隠された思いの投影を見て、
それらを徹底的に受け入れ、赦してゆく。
それが結局、自分を赦していることになる。
そして、彼女は表面的にではなく、それはもう、
真摯に、しかも、毎瞬毎瞬、赦していた。

彼女もまた、生い立ちからくる様々な人間問題の中、
多くのスピリチュアルを探求してこられたが、
そもそも、なんでこんな世界に自分はいるのか、
また、自分が本当に戻る場所はどこなのか、が、
奇跡講座によって明確になったことで、
とても救われたのだという。

話しているつくし姉さんの顔を見ながら、ふと、
これは僕の心が、彼女の口を通して、
僕に語りかけている僕の言葉だ、と思った。
他者の自分に対する態度、言動、顕われる出来事は、
自分の心が外に投影されているものだ。
それらは全て、自分が自分に言っている。
だからこそ、それらを自分だとして赦すことで、
自分の心が癒される。
そして、つくし姉さんの作品には、
彼女の静かで凛とした心が投影(反映)されていた。