ひゃっほーい!
模擬授業と、台湾の学校の面談授業が終わった。
学校の模擬授業は何とかうまくクリアできたが、
台湾の学校の採用面接を兼ねた模擬授業は、
人智を尽くして天命を待つ、感じである。
台湾の採用面接当日、ZOOMの接続の確認をしたり、
授業内容の最終チェックをしたり、と、大わらわだった。
面接時間10分前にスーツに着替える。
自宅でスーツを着るとなんかすっごい違和感を感じる。
面接官は、教師歴30年のベテラン日本人女性だった。
上海で教えておられ、2021年から台湾在住だという。
とても気さくな方で、年代も同じなので話も弾んだ。
ただ、模擬授業になると、生徒役に扮した彼女が、
次々に中国語で〝厄介な〟質問をしてくるので、
すごく緊張して、ちょちょ舞う場面が多々見られた。
模擬授業を終えた時、ああやっちゃった、と思った。
「お父さんが台湾人、お母さんが日本人の4歳児に、
日本語を教える際、どういった教材を使いますか」
といった質問をされた際も、本人のアイデンティティが
中国語にあるのか、日本語にあるのか、で決めます、
と答えたのだが、合っているのかどうか分からない。
もう、思い返すと、思わず走り出したくなるような
トンチンカンな受け答えの数々に、ああオワッタ、
と肩をうなだれる。
面談後、お礼と来週台湾へ旅行で行く趣旨を添えた
メールを返し、この大勝負は幕を閉じたのであった。
まだ学校の授業は残ってはいるが、自分的には、
日本語教師に関する全ての過程を終えたことになる。
「俺は、自由だあーっ!」 と部屋の中で叫んだ。
解放感のあまり、エビスバーへビールを飲みに行く。
ぷっはー、うめー!
日本語学校の先生や仲間たち、今日面談して下さった
面接官の方に対する感謝の気持が込み上げてくる。
ビールを味わいながら、ずっと奇蹟に委ねていた。
今の僕は、兄貴に委ねる、というより、
奇蹟に委ねる、の方がすっごくしっくりくる。
日本語学校の仲間たちに出会い、
台湾の学校の面接を受けることになるなんて、
一年前の自分には想像もできないことだった。
これって、奇蹟以外のなにものでもない。
たとえ、今回の面接がうなくいかなかったとしても、
それは奇蹟に委ねた結果であり、何の問題もない。
これからも僕は、奇蹟の中で生きてゆくのだ。
ほらほら、もっと頑張らんと台湾にいけへんでぇ~、
というエゴの声は絶えず聞こえては来るけれど、
それにチョチョ舞う、なんていうことはない。
これは奇蹟である自分が見ている奇跡の夢なのだ。
奇蹟に委ねた時点で、私が奇蹟となっている。